居合道に学ぶ、古を今に繋ぐ心
稽古場に足を踏み入れると、ぴんと張りつめた空気が漂います。それは、刀を抜く瞬間に心身を集中させる、居合の命である「第一刀」(抜き付け・抜き打ち)への緊張感。そして、神聖な空間で行う「礼法」(神座への礼、始めおよび終りの刀礼)への敬意も大変重要で同様に励む点。一つ一つの動きに、古(いにしえ)の教えが息づいています。
「学ぶ」は「真似る」から来ていると言われるように、私たちはひたすら形稽古を繰り返します。それは、いにしえの人々が行っていたのと同じ動き。時代を超えて繋がる、その瞬間を求めているのかもしれません。稽古照今(けいこしょうこん)、古を学び、今を照らす。難しい言葉ですが、稽古を重ねるうちに、いつの間にかそんな世界に足を踏み入れている自分に気づかされます。
稽古場では、真剣な稽古の合間に、冗談を言い合い、笑い声が響くこともあります。しかし、その何気ない時間の中にも、学びの機会が(意識せずともことさら押しつけがましくもなく)あふれています。愛用の道具の手入れ、道場での身のこなし、そしてやがては日常の立ち居振る舞いにも、武道の精神が自然と現れるようになるのです。
居合道は、年齢に関係なく始められ、段位や試合の勝ち負けだけがすべてではありません。健康を保ちながら、武道の真髄に触れることができる場所。
日々繰り返される稽古の先に、いにしえの人々と心が通い合う瞬間を求めて。
あなたも一度、その世界を覗いてみては如何でしょうか・・・
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